時空 解 さんの日記
2022
2月
2
(水)
11:19
本文
皆さんこんにちは、時空 解です。
昨日は分からなかった式変形。この方針と言うか、考え方がちょっと分かってきましたので、今日はそれについて書いてみたいと思います。
まずは昨日の問題と解答を示しておきます。(解答は右画像参照)
さて、この問題の設問 (2) のポイントは、
・(1) の結果を使って、どう証明したい数式を導くか?
ですよね。
(1) の結果を利用することに気が付けば、後は4つの定数 ($ a,~b,~x,~y $) を含んだ式 $ (a+b)(x+y) \leqq 2(ax + by) $ から、追加で2つの定数 ($ c,~z $) を含む $ (a+b+c)(x+y+z) \leqq 3(ax + by + cz) $ にどう拡張するか?
です。
そこでチャート式数学の解答は、まずは6つの定数 ($ a,~b,~c,~x,~y,~z $) から、それぞれ4つを選んで (1) 形式をとる3つの不等式を作っていますよね。
$ (a+b)(x+y) \leqq 2(ax+by) $
$ (b+c)(y+z) \leqq 2(by+cz) $
$ (c+a)(z+x) \leqq 2(cz+ax) $
上式をそれぞれ右辺、左辺どうし足し合わせると
$ (a+b)(x+y) + (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) \leqq 4(ax + by + cz) $
と言う式が出来上がります。
変形して
$ 4(ax + by + cz) - \{ (a+b)(x+y) + (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) \} \geqq 0 $ …($ \alpha $)
この
($ \alpha $) 式から証明したい $ (a+b+c)(x+y+z) \leqq 3(ax + by + cz) $ を導けば良い!
つまり
$ 3(ax + by + cz) - (a+b+c)(x+y+z) \geqq 0 $
を導けばよい。
この発想は理解するに苦労はしません。教えて貰えれば
「なるほど!」
と想えるやり方です。
でも、これに続く式変形はなかなか理解するに難しかったです。
式変形の方針をどう考えれば良いのか、その見通しが付き難かったんです。
解釈するには下記の2つの式とにらめっこをしないと見えてきません。
$ 4(ax + by + cz) - \{ (a+b)(x+y) + \textcolor{blue}{ (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) } \} \geqq 0 $ …($ \alpha $)
$ 3(ax + by + cz) - (a+b+c)(x+y+z) \geqq 0 $ …(これを証明したい)
この2つの式をにらんでいたら、変形の方針が見えてきました。
・$ 4(ax + by + cz) $ と $ 3(ax + by + cz) $ の差は $ ax + by + cz $ だなぁ…
・$ (a+b)(x+y) $ と $ (a+b+c)(x+y+z) $ の差は具体的には…$ c $ を追加するためには $ c(x+y) $ が要る。$ (a+b)z $ も要る…それと $ c(x+y+z),~~(a+b)z $
・$ \textcolor{blue}{ (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) } $ と $ c(x+y+z) ,~~ (a+b+c)z,~~-(ax + by + cz),~~c(x+y+z),~~(a+b)z $ は上手く一致するか?
上記のように、式を変形して行くための "試行錯誤の指針" のようなものがないと、答えには辿り着けないですよね。
今回のような問題は、学生の頃の自分だったら
「なるほど3つの式を足し合わせればいいのか!」
だけで終わらせていたでしょう。
でも設問 (2) を解くには、式変形のために "試行錯誤の指針" と言うものも学習を通して獲得して行かないと、解けないんですね。
これも大切な学習ですね。
でも、今日も前向きに日々を過ごしています。
昨日は分からなかった式変形。この方針と言うか、考え方がちょっと分かってきましたので、今日はそれについて書いてみたいと思います。
まずは昨日の問題と解答を示しておきます。(解答は右画像参照)
「青チャート式数学II」重要例題30 不等式の証明の拡張
次の不等式が成り立つことを証明せよ。
(1) $ a \geqq b,~x \geqq y $ のとき $ (a+b)(x+y) \leqq 2(ax + by) $
(2) $ a \geqq b \geqq c,~x \geqq y \geqq z $ のとき $ (a+b+c)(x+y+z) \leqq 3(ax + by + cz) $
さて、この問題の設問 (2) のポイントは、
・(1) の結果を使って、どう証明したい数式を導くか?
ですよね。
(1) の結果を利用することに気が付けば、後は4つの定数 ($ a,~b,~x,~y $) を含んだ式 $ (a+b)(x+y) \leqq 2(ax + by) $ から、追加で2つの定数 ($ c,~z $) を含む $ (a+b+c)(x+y+z) \leqq 3(ax + by + cz) $ にどう拡張するか?
です。
そこでチャート式数学の解答は、まずは6つの定数 ($ a,~b,~c,~x,~y,~z $) から、それぞれ4つを選んで (1) 形式をとる3つの不等式を作っていますよね。
$ (a+b)(x+y) \leqq 2(ax+by) $
$ (b+c)(y+z) \leqq 2(by+cz) $
$ (c+a)(z+x) \leqq 2(cz+ax) $
上式をそれぞれ右辺、左辺どうし足し合わせると
$ (a+b)(x+y) + (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) \leqq 4(ax + by + cz) $
と言う式が出来上がります。
変形して
$ 4(ax + by + cz) - \{ (a+b)(x+y) + (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) \} \geqq 0 $ …($ \alpha $)
この
($ \alpha $) 式から証明したい $ (a+b+c)(x+y+z) \leqq 3(ax + by + cz) $ を導けば良い!
つまり
$ 3(ax + by + cz) - (a+b+c)(x+y+z) \geqq 0 $
を導けばよい。
この発想は理解するに苦労はしません。教えて貰えれば
「なるほど!」
と想えるやり方です。
でも、これに続く式変形はなかなか理解するに難しかったです。
式変形の方針をどう考えれば良いのか、その見通しが付き難かったんです。
解釈するには下記の2つの式とにらめっこをしないと見えてきません。
$ 4(ax + by + cz) - \{ (a+b)(x+y) + \textcolor{blue}{ (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) } \} \geqq 0 $ …($ \alpha $)
$ 3(ax + by + cz) - (a+b+c)(x+y+z) \geqq 0 $ …(これを証明したい)
この2つの式をにらんでいたら、変形の方針が見えてきました。
・$ 4(ax + by + cz) $ と $ 3(ax + by + cz) $ の差は $ ax + by + cz $ だなぁ…
・$ (a+b)(x+y) $ と $ (a+b+c)(x+y+z) $ の差は具体的には…$ c $ を追加するためには $ c(x+y) $ が要る。$ (a+b)z $ も要る…それと $ c(x+y+z),~~(a+b)z $
・$ \textcolor{blue}{ (b+c)(y+z) + (c+a)(z+x) } $ と $ c(x+y+z) ,~~ (a+b+c)z,~~-(ax + by + cz),~~c(x+y+z),~~(a+b)z $ は上手く一致するか?
上記のように、式を変形して行くための "試行錯誤の指針" のようなものがないと、答えには辿り着けないですよね。
今回のような問題は、学生の頃の自分だったら
「なるほど3つの式を足し合わせればいいのか!」
だけで終わらせていたでしょう。
でも設問 (2) を解くには、式変形のために "試行錯誤の指針" と言うものも学習を通して獲得して行かないと、解けないんですね。
これも大切な学習ですね。
でも、今日も前向きに日々を過ごしています。
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