時空 解 さんの日記
みなさん、こんばんは。
1919年11月6日にアインシュタインの一般相対性理論の予測を裏付ける天文観測の結果が、世界中の新聞で報じられた。この日の事はアインシュタインの相対論を知っている方なら殆どの人が知っているでしょう。しかしその日付や、アインシュタインを取り巻くその後の状況を明確に記憶されている人は少ないでしょう。
「特集 一般相対論100年」の中の "回顧を超えて 今なぜアインシュタインなのか" はそんな内容がコンパクトにまとめられています。
また、"一般相対論短小秘話" の中にはアインシュタインの私生活を垣間見る事が出来てとても面白いです。それにアインシュタインの重力場の方程式の構築に、かの有名な数学者ヒルベルトが大きく関わっていた事を、私はこの記事で始めて知りました。アインシュタインは時折「数学が苦手だった」と評される事がありますが、その間違った印象はこのヒルベルトとの関わり合いが原因ではないかと思われます。そんな風に私は読んで感じました。(とても高度な数学での関わり合いです)。
さて、アインシュタインがヒルベルトとの関わりの中で生み出した重力場の方程式ですが、その発端が「等価原理」である事が "思考実験 物理学者の心の旅" に出てきます。特殊相対性理論の発端が「光速度一定」という考えからだと言う事は良く知られている事ですが、この「等価原理」は大学に授業を受けないと耳にしない言葉でしょう。等価原理から出発して、アインシュタインがどのように一般相対性理論にたどり着いたのか、そこら辺は書かれていませんが、特殊相対性理論にしろ、一般相対性理論にしろ、その原点は事実をシンプルな形として捉え( 「観測系に関わらず光速度一定」、「重力と加速度の等価原理」 )それを突き詰めた結果の理論である事は、とても重要な点です。
アインシュタインの重力場の方程式を手にいれた、その後の物理学者たちは、こぞってこの方程式の解を計算し、その結果を事実と照らし合わせて行きます。その様を「特集 一般相対論100年」から生き生きと読み取る事が出来ます。ブラックホールが注目されている理由の一つとして、ブラックホール周辺のように極端な重力場を調査する事で、アインシュタインの重力場の方程式の正誤を検証する、と言う理由があったのですね。重力場の方程式を検証するには、太陽の周りを回っている水星の軌道の検証ではちょっと甘い、と言う事を「特集 一般相対論100年」から知る事が出来ました。また近年、ブラックホールの観測が整い始め、近い将来に正しく検証結果が出てくる事も分かりました。
最後の掲載されている "神がサイコロを振る階層" を読むと、アインシュタインが量子力学に対してどんな想いを持っていたのかを垣間見る事が出来ます。この "神がサイコロを振る階層" を読んだ後に書籍「量子力学 vs アインシュタイン」を読むと面白いのではないでしょうか?私はまだ書籍「量子力学 vs アインシュタイン」を読んでいないので、とても楽しみになっています。
私の「特集 一般相対論100年」の感想はこんな所でしょうか。みなさんはいかがでしたか?ではおやすみなさい。
コメントを書く |
---|
コメントを書くにはログインが必要です。 |