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時空 解 さんの日記

 
2020
1月 23
(木)
10:08
【問題】 ある仕事をA,Bの二人で行うと…「仕事算」の計算の落とし穴
本文
皆さん、おはようございます。時空 解です。
 
今日は20日と21日のコメント欄に書かれている下記の問題について書いてみますね。サイト「50代から理数を学ぶ」の会員さんがネット上で見付けてくれた「仕事算」と呼ばれる面白い問題です。
 
【問題】 ある仕事をA,Bの二人で行うと Aだけで行うよりa日早く終わり Bだけで行うよりb日早く終わる。 この仕事をA,Bの二人で行うと何日かかる?
【答え】 √(ab)日 ちなみに Aだけで行うとa+√(ab)日かかる Bだけで行うとb+√(ab)日かかる。
 
この問題を正しく理解し、解くポイントは下記の2点にあるのではないでしょうか?

(1) ある仕事 をどう計算で扱う?
(2) a日、b日の $ a,~b $ 変数の中身は プラス?マイナイ?
 
まず初めに、(1) から考えて行きましよう。私は初め、この (1) についての考え方がピンと来なかったのですが、ここが「仕事算」の最大のポイントなんでしょうね。
参考になるサイトを見付けましたので下に示してみます。
仕事算ってどんなもの? 仕事算をわかりやすく解説

 
 仕事算のポイントは下記の一文ですかね?
 
"仕事の全体量を「1」とおきます。"
 
仕事の全体量を「1」として、それに対して Aさん、Bさんの1日の "仕事量を分数で表す" と言う考え方です。言われてみれば確かにこのやり方で、二人の1日の仕事量を足し算することが出来るようになりますよね。
( うーむ…小学生の時に学んだ気もしますが、初め私は、これが分らなかった。( ^^; )
 
とにかくこれで、会員さんがコメント欄に書き込んでくれた解法が記述できます。
$ A,~B $ の二人でこの仕事をやるとして、$ x $ 日かかるとします。
$ A $ だけでやると $ ( x + a) $ 日、$ B $ だけでやると $ ( x + b ) $ 日かかります。
 
$ A $ の1日の仕事量は、$ \displaystyle \frac{ 1 }{x+a} $ …(1)
$ B $ の1日の仕事量は、$ \displaystyle \frac{ 1 }{x+b} $ …(2)
 
$ A $ と $ B $ の二人でやったときの1日の仕事量は、$ \displaystyle \frac{ 1 }{ x } $
 
(1)と(2)をあわせた仕事量がこれに等しくなるから、
$ \displaystyle {  \frac{ 1 }{x+a} +  \frac{ 1 }{x+b} = \frac{ 1 }{ x }  } $
このxについての方程式を解きます。
分母を払い、
$ x \cdot (x + b) + x \cdot (x + a) = (x + a) \cdot (x + b) $
整理して、
$ x^2 = a \cdot b $
よって、 $ x = \pm \sqrt{ a \cdot b } $
             … (kyokuken さんの記述をベースに記述させて頂きました。m( _ _ )m   )
 
さて、ここで (2) のポイントについて考えてみましょう。最後の $ x = \pm \sqrt{ a \cdot b } $ でも分るとおり、$ x $ や $ \sqrt{   } $ が出てくるとプラス、マイナスに注意しないといけません。そうしないと、数式と問題文とがケンカをしてしまうところですよね。
 
例えば問題文で 「 a日早く終わる」と表現されても、$ a = -3 $ だとしたらどうでしょうか?
「マイナス3日早く終わる」と言う意味になります。つまり「3日遅くなる」と言う意味になってしまいます。
 
この問題を解くための記述の最後の方に $ x^2= a \cdot b $ で $ x^2 $ が出て来ますよね。ですから $ a,~b $ を $ \sqrt{   } $ の中に入れる結果となり、$ a,~b $ に $ a \gt 0 $、$ b \gt 0 $ の2つの条件を加えないと数式と問題文がケンカをしてしまうのでしょう。
 
一人よりも二人で仕事を行うほうが早くするのは確かです。でも二人だと一人がサボったり、二人がケンカしたりする可能性もあります。それをマイナスの量として対応させられるところが数学の力なのかなぁと、想った次第です。
 
会員の方々、問題の提示と解法、ありがとうございます。

また数学の魅力・魔力を感じるものがありましたら話題にしましょう。こんにちは 
 
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