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時空 解 さんの日記

 
2020
11月 18
(水)
09:50
現代のトップクラスの物理学者も、間違えたり協力し合ったりしてるんですね
本文
皆さんこんにちは時空 解です。

今日は久々にカブリ数物連携宇宙研究機構のサイトからの情報です。素粒子メダル奨励賞を柳田 勉さんが受賞されましたね。
私は下記の記事で、初めて「素粒子メダル奨励賞」なるものがあるのを知った次第です。が、注目に値する賞なのではないかと想いました。

・柳田 勉 Kavli IPMU 客員上級科学研究員が素粒子メダルを受賞
https://www.ipmu.jp/ja/20201117-ParticlePhysicsMedal

・柳田 勉さん
http://db.ipmu.jp/member/personal/757ja.html

・素粒子メダル(Particle Physics Medal)
 素粒子メダル功労賞(Particle Physics Medal: Award for Contribution to Particle Theory Community)
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~sg.www/award_s/

最近の素粒子研究は大規模な設備も必要ですので、直接実験に携わる機会もままならないような気がします。そんな中 (組織) での受賞ですのであまり華やかには報道されないようですが、ちょっと目を向けてみると物理学も日々進化していることを感じたりします。

ここで、記事の中から柳田 勉さんの言葉をお借りします。

「私が客員研究員としてミュンヘンのマックス・プランク研究所にいた頃、理論物理学者のJ. J. Sakurai (桜井純) 氏が、1982年の約1年間ほどマックス・プランク研究所を訪れていました。彼の滞在中に、私は、ρ (ロー) 中間子が量子色力学 (QCD) で記述される複合ゲージ粒子であるというSakurai氏の考え方に大変興味を持ちました。 また、丁度この頃、私は、Wilfried Buchmüller 氏と Roberto Peccei 氏と共に、非線形シグマ模型に基づいた弱い相互作用の研究に取り組んでいました。我々は、有効ゲージボゾン (effective gauge boson) として、ウィークボゾンを扱おうとしていました。この共同研究の間、私は、ウィークボゾンは実は非線形シグマ模型における隠れた局所対称性の複合ゲージ場ではないだろうかという考えを持つようになりました。

しかし残念ながら、ウイークボゾンが電弱ゲージ理論で予言された通りに1983年初頭に発見されてしまいました。我々の研究は失敗に終わったのでした。しかしながら、当時、研究所の客員研究員であった Choonkyu Lee 氏と私は、Steven Weinberg  (スティーブン・ワインバーグ) 氏の言葉を思い出したのです。彼は Sakurai 氏の考え方をレプトンセクターにおける弱い相互作用に応用して、電弱ゲージ理論を作り上げたと述べていたのです。

それならばということで、我々はウィークボソンについての我々の考え方を逆に QCD に応用して、ρ (ロー) 中間子が量子色力学 (QCD) の非線形シグマ模型における隠れた局所対称性の複合ゲージ場であるという考察に至りました。

しかし、私がミュンヘンをすぐに去らなければならなかったために、我々のその仕事は未完成となっていました。その後、日本に戻って一年ほど経った頃、私は京都大学の九後汰一郎氏に会って、彼にρ (ロー) 中間子に関する我々の考えを定式化してもらえないかとお願いしました。彼はこの考えに大変関心を持ってくれたのです。」


この素粒子メダル奨励賞と言うのは、ノーベル賞のように結果が出ている理論を対称にしているものではないようですかね…?うーむ02
選考委員さんたちが論文を評価して決定はするのですが、その研究の方向性・可能性を評価しているように想えます。結果が出ていなくても賞になっている様子で、何だか励みになったりしました。

では今日も1日の習慣を始めてます。小さな一歩・挑戦を試みています。
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