時空 解 さんの日記
新型コロナウィルスの猛威が続いていますね。
昨日の東京の感染者数はついて 5,000人を超えてしまいました。でも、私にはどうしようもありません。
学生時代にもっと勉強していて、物理学的な面からでもウィルス蔓延防止の対策を、何らかの形でできる立場であれは良かったのですけどね。
まぁ今の私にできることは、手洗いとか不要不急の外出はしないとか…そんなところですね。
それと、学生時代にしなかった勉強を、遅いとはいえ今からでも行うことですね。
では今日もファインマン物理学の通読をしてみましょう。
第1巻 第3章 物理学と他の学問との関係 3-7 なぜこうなったか?
・他の科学には、物理学にないような種類の問題がある。適当な言葉がないので、歴史的問題とでもいっておこう。何故こうなったのか?生物学のことがすっかりわかったとしたら、我々は更に進んで、地球上にあるすべての生物は何故こうなったかを知りたくなるだろう
地球ははじめらどのようにしてできたか、太陽系の起源等をも知りたくなる・今日の物理学では、こういった歴史的問題は考えられていない。"こういう物理法則があるが、何故こうなったか" というような問題は、物理学にはない
現在のところ我々は物理学法則が時間がたつにつれて変化し、過去の法則と現在の法則とが違うとは考えていない。もちろん、違っているかも知れない。そしてもしも間違っているということになったら、物理学の歴史的問題は、宇宙の他の歴史といっしょになり、物理学者は天文学者、地質学者、生物学者と同じ問題について語りあうことになるだろう
・物理学的の問題で他の多くの学問にも共通なものが一つある。それは循環流体というか、乱流液体というか、それの解析である非常に長い管に、高速で水をおしこむ問題になる。我々の疑問はこうである。ある与えられた水量をこの管をとおしておしだすには、どれだけの圧力が必要か?
管をとおして流れる現実の水をどう取り扱ったらよいかということなのである
この中心問題は、我々は将来解決しなければならないのだが、まだ成功していない
・我々がグラス一杯の酒をよくみれば、そこに全宇宙がみえるということはほんとである酒には渦があり、風邪や天気の状態に従って蒸発する
グラスの中で光は反射している。頭の中ではそこに原子が考えられる。ガラスは岩石をとかしてつくったものだ。そしてその成分の中に宇宙の年齢や星の真価が秘められている
酒の中には、化学物質のどんな面白いつながりがあることか?それはどのようにできたのか?酵素があり、またそのはたらきを受けるものがあり、そしてできたものがある
酒の中には大原則がある。生物はすべて醱酵 (はっこう) である。酒の化学がわかれば、ルイ・パストゥールのように、たくさんの病気の原因も必ずわかる
便宜のために、あさはかな人間が、この宇宙たる一杯の酒を -- 物理学、生物学、地質学、天文学、心理学等にわけたとしても、自然はそれを知らないということを忘れてはならぬ!
さて、この節の最後はこんな結びの言葉で終わっています。
これはもう、ファインマンさんの心意気のようなものですかね? 今まで学んできた科学の先入観をすべて忘れ去って、新しく学び直すことに喜びを与えてもらおう!! と言っているかのように読めますかね。酒はそもそも何のためにあるのかを思い出して、すべてをもとにもどしてしまおうではないか。そして我々にまた別のよろこびを与えてもわおうではないか:乾杯、そして何もかも忘れてしまおうではないか!!
ともかく物理学と言うものは、他の科学と違う点が一つあると言うことを節の前半では言っています。
すなわち
(1) "歴史的問題は考えられていない"
と言う点です。
過去と現在とて物理法則は違とは考えていないのですね。この点はとても興味深い点です。
それともう一つ。
逆に物理学的の問題と他の学問には共通なものがあって、
それを
(2) 循環流体とか乱流液体とかの解析
と言う表現で表しています。
これは原子とか最小単位となる粒がどのように動き回るのか、と言う問題でしょう。
個人的には (1) は「最小単位となる粒」その物に対する問題のように想えます。
そして (2) は「最小単位の粒」の関係・組み合わせのように想えます。
先人の築き上げた知的財産というのは「分割とその組み合わせ」と言うことなのかなぁ…と、やっぱり思ってしまう私です。
では今日も1日の習慣を始めてます。小さな一歩・挑戦を試みています。
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