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時空 解 さんの日記

 
2022
1月 12
(水)
14:32
ファインマン物理学 第1巻 第7章 万有引力の理論 7-5 万有引力
本文
皆さんこんにちは、時空 解です。

今日は長らく手が付けられなかった「ファインマン物理学」の整理の続きをやりました。

今日は第1巻の 第7章 万有引力の理論の第7節 "7-5 万有引力" です。
ニュートンが数式化した引力の法則は宇宙全体に対して適用できそうだと、改めて実感させられるところです。

まさに「万有」と頭に付くことがわかります。
 

第7章 万有引力の理論 7-5 万有引力

・我々が引力というものを理解したとすると、まだほかにどんなことがわかってくるだろうか?

太陽も月も地球も (ほとんど) 球形であるということを導き出すことができる。

木星のまわりをまわっている運動のようすが、すべてこの法則から理解されるのである。

例外として、レーマーは木星の衛星について非常によく研究したのであるが、時に、ある衛星の運動は予定よりもはやく、また他の衛星の運動は予定よりもおそいことがあることに気が付いた。予定よりもはやいというのは、木星が地球に近いときであり、予定よりもおそいというのは、地球から遠いときである。このことを引力の法則だけから説明しようとすれば、それは極めて困難なことになる - 事実、もしも他に説明の方法がないというならば、この見事な引力の法則もこれでその終焉ともなったろう。

・光が木星から地球に到達するのには時間がかかるから、木星の衛星の運動を我々が見るのは実際よりも、ちょっとおくれているわけである。この現象は光が瞬間的に伝わるものでないことを示したのであって、このことによって、光の速さがはじめて決定された。これは 1656 年のことであった。

・天王星は "不可解" であった。天王星の動き方は非常に奇妙であった。その軌道は正確な楕円ではない。木星や土星の引力があるのだからこのことは理解できる。しかし、これらの引力を考えに入れても、天王星の運動はまだ想ったようなものにはならなかった。かくて引力の法則は危殆 (きたい) に瀕し、これを克服することはできそうになかった。

イギリスのアダムズとフランスのルヴェリエとは、独立に、他の可能性があることに気が付いた:暗くてもまだ誰もみたとのない見えざる惑星がもう一つあるのではなかろうか、というのである。事実、引力の法則によって新しい惑星が発見され、太陽系内で、ニュートンの法則が絶対に正しいものであることを示している。

・引力の法則は、比較的短距離にある惑星をこえて、もっと遠い距離に対してもちゃんとあてはまるのだろうか?

恒星もまた互いに引力を及ぼしているのだろうか?及ぼしているということに対しては二重星にたしかな証拠がある。

・あらゆることがニュートンの法則と一致するのである。

・もっと大きな距離に対しても引力の法則がなりたつ。球状星団である。おそらく太陽系の大きさの十万倍というような距離においても、引力があることはたしかなのである。
・銀河系全体をみてみよう。この膨大な距離においても引力があって、すべてのものをいっしょにひきとめていることは疑いない。"何故球にならないのか?" という疑問も出るだろう。そのわけはこれが回転していて、角運動量をもっているからであって、全体がちぢんでも角運動量を失うわけにはいかないからである:ちぢまるとしてもそれは主として1平面で起こるのである。

・引力はもっと大きい距離にでも働いているのである。銀河系団であって、星が星団をつくるように、銀河系が銀河系団を作っているのである。

・1千万光年以上の距離引力はおそらくはたらいているのだろう。

・引力は距離の自乗に反比例してどこまでも及んでいると考えられるのである。

・引力の法則によって我々は、星雲について理解することができるばかりでなく、星の起源についてもなんらかの考えを得ることができる。
 

さて、これで "万有引力" の節の整理は終わりました。
学生の頃は、引力は疑う事も無く宇宙全体に広がっているものと思っていました。でもこの節で感じた事は
「段階を経て、引力が広い範囲に渡って働いている」
と言うことを確認して行くさまが感じられます。

暗黒物質なんていう考えが登場する (おそらく) 前に出版された書籍「ファインマン物理学」ですが、暗黒物質が予言されてもなお、その輝きを失わない書籍ですよね。
このような慎重な考え方・推論の仕方が出来るようになりたいものです。

では今日も前向きに日々を過ごしています。
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