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時空 解 さんの日記

 
2022
1月 17
(月)
12:06
ファインマン物理学 第1巻 第7章 万有引力の理論 7-7 引力とは何か?
本文
皆さんこんにちは、時空 解です。

今日は「ファインマン物理学」の整理を行いました。

引力とは何か?
 …小学生の時にはこの問いを一生懸命に考えていた時期がありました。もちろん、小学生でしたからね、実際は友人と宇宙の図鑑をみながらギャーギャーと、言いたいことを言い合っていただけのことでしょう。友人と私、お互い自分の考えが有った訳ではなく、
「この前みた本にはこう書いてあったぞぅ!」
とか
「でも、それって定説じゃなくって新しいやつだろう?」
なんてね。

小学5年の時に、授業で「ホームルーム」なんて言う授業があったんですけどね。
クラスメイト同士で好きなテーマを決めて、それに付いてクラス全員で考えたりとか、そんな自由授業的な時間です。

その授業で私は
「引力に付いての疑問に、すべて答える!」
と言う名目で、私は黒板の前に立ったことがあったんです。

今となっては無謀過ぎる行為です… _| ̄|○

案の定、すぐさまこんな質問を出されました。
女の子:「どうして引力ってあるんですか?」
私:「… うーむ」汗

クラスからクスクスと言う笑い声が聞こえてきました。

この日のことは明確に覚えています。
今でもこの質問を投げかけた女の子の名前と、その時の口調を、ここに書こうと想えば書けます。( ^^;

あの子はこの日のことを覚えているかなぁ…まぁいないでしょう。
(そんなことはともかく…)

あの時、自分は何を持って
「引力のすべてを説明できる」
と思い込んでいたのか…。時として疑問に想ったりしてたんですよね。

でも今回の「ファインマン物理学」の節を読んでちょっと分かった気がしました。私も (怖れながら) ニュートンが「これでよし」と想った事、その範囲で説明しようと思っていたんですね、きっと…。でも小学生でも引力に付いての疑問は、そんなことではないんです。

では今回の節を一緒にみて行きましょう。こんにちは
 

第7章 万有引力の理論 7-7 引力とは何か?

・引力がこんな簡単な法則でいいのか? そのからくりはどんなものなのか? 今まで我々のしたのは、地球が太陽のまわりをどのようにまわるかを記述することであって、なぜまわるかということについては、全然触れなかった。ニュートンはそのからくりに立ち入ることなく、引力が何をするかと言うことを見出すだけで満足した。

・それ以来、このからくりについてちゃんとした説をたてた人は1人もない。このような抽象的性質をもっているということは、物理学法則の特色である。

・エネルギー保存の法則も、計算して、足し算をすべき量に関する定理であって、そのからくりには立ち入っていない。

・力学におけるこの大法則は、定量的な数学的の法則であって、そのからくりはわからない。このように、その背後にあるからくりを知らないでも、数学を使って自然を記述することができるというのは、何故なのだろうか?

・引力のからくりについては、昔からいろいろの説があった。次に、引力とその他の力との間にあるかも知れない関係について考えてみよう。

例えば二つの帯電体の間にはたらく電気の力は、引力の法則に似ている:電気の力は、電荷の積にある定数をかけたものであって、の大きさは距離の自乗に逆比例する。
引力と電気の力を統合しようとした試みはたくさんある。いわゆる統一場の理論は、引力と電気の力とを結びつけようとしたたいへんエレガントな試みではあった。

・引力と電気の力とをくらべていちばん目立つことは、それらの力の強さの対照である。この二つの力に関するどんな理論があったにせよ、引力がどのくらいの強さであるかということが出てくるものでなければいけない。

二つの電子 (自然界における普遍的電荷) の間の電気的斥力と、その質量による引力とを何かの単位であらわせば、二つの力の比を求めることができる。この比は距離に関係なく、自然界における一つの基本定数である。二つの電子の間の引力は、電気的斥力の
$ \displaystyle \frac{1}{ 4.17 × 10^{42}} $
なのである。

・こんな大きな数がどこから出て来るかということが次の問題である。

この大きな数は電子という同じ一つのものの両面なのである。自然の深奥にふれたものを含んでいる。この途方もない数はどこから来るのか?

"普遍方程式" というものがいつか見出されて、その根の一つがこの数になるのだという人もある。

他の可能性を考えた人もある;宇宙の年齢にむすびつけるのである。

光が陽子のはじからはじまで伝わる時間 $ 10^{-24} $ 秒を考えてみよう。この時間と宇宙の年齢、$ 2 × 10^{10} $ 年、との比をとると、答えは $ 10^{-24} $ である。0のつづく数が前のとだいたい同じである。そこで引力の定数は宇宙の年齢と関係があるのではないかということが考えられる。

もしもそうであるならば、引力の定数は時間的に変化するはずで、宇宙の年齢と、光が陽子のはじからはじまで伝わるに要する時間との比が、宇宙が歳をとればとるほどだんだん大きくなるということになる。

・引力の定数はほんとに時と共に変化するだろうか? (いまだ完全には決着がついていない問題)

・引力が高い精度で正確に質量に比例するということは、非常に重要なことである。もしも正確に比例するのでなかったとしたら、慣性と重さとがちがうことになり、それの影響があらわれるはずだからである。

このようなことがないということは、最初に1909年にエティボスによって、近くはディケによって、と非常に精密な実験でたしかめられた。

・すべての物質について、質量と重さとは、10億分の1, あるいはもっと高い精度で正確に比例するのである。


本当にファインマン物理学は面白いです。
特に今回の節は、哲学的な思考を物理的な視点へといざなってくれるような、そんな想いがしました。

みなさんはどう思われましたか?

では今日も前向きに日々を過ごしています。
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