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時空 解 さんの日記

 
2017
9月 6
(水)
08:50
数学は崇高な物?
本文
皆さん、おはようございます。時空 解です。

昨日も「E・マオール著:不思議な数 e の物語」を読み進めました。"第9章:大論争" です。ここの主たる内容はニュートンとライプニッツによる微積分学の構築と、その先取特権論争に付いて書かれています。

ここではあえてニュートンには触れないで置きましょう。ただ一つ、この第9章を読んで、私は「ニュートンが書いた書籍を読んでみたくなった」と言う事です。
実は私、ニュートンの書籍の一つ、プリンシピア 自然哲学の数学的原理 (理工専門書)、持っているんですよね。専門学校時代に夏休みのバイトで儲けたお金で購入しました。もう30年以上も前の事ですが、当時6800円でした。同じ時にファインマン物理学 全5冊も購入したんですよね。
( 買っただけで、物理学者になった気分の私でした )
しかしニュートンに付いてはまたいつか機会があると思いますのでこの辺で…。
 
一緒に登場するライプニッツ。彼の名は少なからず学生時代から知ってはいましたが、当時のヨーロッパ第一流の数理物理学者、ホイヘンスに出会っていたとは知りませんでした。そしてその彼から幾何学を学ぶよう奨められていたのですね。
またその当時、ニュートンの仲間何人かとも会っているそうです。その時にニュートンの仲間の1人、コリンズがニュートンの「 De analysi ( 解析について ) 」の写しをライプニッツに見せた、と言う事実があるそうです。ここが先取特権論争の焦点なのだそうです。

個人的にはこの先取特権論争には興味が薄いので深入りはしません。もっと大切な事も書かれています。
この "第9章:大論争" の最後に "記号の進化" と言うものが書かれているのですが、私はここにとても興味と感銘を受けました。微分積分法に付いて、ニュートン、ライプニッツの両者はそれぞれ独自に着想を進めていた事は確かでしょうが、その表記方法に付いて、ニュートンの流率法よりもライプニッツの表記法の方が便利な事を再認識させられます。
対数表を作る事によって、ネーピアが大きな数字の扱いを簡単にしたように、微積分学と言うものも、計算を簡単にする道具だったのですね。特にライプニッツの表記法を使うと、一部、導関数をあたかも分数計算のように扱う事が出来る時があるのですね。それに積分は、曲線で囲まれた面積計算をする時など、以前は "取り尽くし法" のように繰り返しの計算で手間のかかるところを、代数計算一つで手軽にできるようになったとも。

 
計算を楽に行うために、対数が生まれ、そして微積分学も生まれて来た。
 
今までは数学と言うと、崇高なイメージを持っていた私ですが、これは子供じみた感覚なのかも知れません。数学はもっと現実的な理由で広まったのですね。
 
それに、この "記号の進化" にはさらに感銘を受ける事が書かれています。微分演算子 D に付いてです。微分演算子 D の数学的な証明は無視して、電気理論に応用した人物が現れます。オリヴァー・ヘヴィサイドと言う人です。
彼は自分の電気回路に登場する微分方程式を D を使って明快に効率よく解いたと言う事です。そして現物の電気回路でその正当を認識していました。微分演算子 D と言うアイディアで、数学理論が確立されるより先に利用していたのです。そしてこれが、後にラプラス変換と呼ばれるものに進化するのです。
私は演算子 D と、ラプラス変換にはつながりがある事を始めて知りました。
ラプラス変換と言えば、シュレディンガー方程式を理解するための重要な数学的ポイントです。私が50代から理数を学び始めた、その目的と大きく関わっています。
 
専門学校時代に購入したプリンキピアやファインマン物理学、30年前に購入した書籍がやっと身近なものに見えて来ました。でも、まずは高校の数学を学び直して、数学検定1級を取得する事ですかね。プリンキピアやファインマン物理学はそれからの方が楽しめそうです…。うーむ02

ただ読むだけなら読めばいいのですが、何となくもったいなくて読めません。
構え過ぎかな?
汗

では今日も1日を始めます。

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