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時空 解 さんの日記

 
2017
9月 17
(日)
10:10
できるだけ短い時間で転がり落ちる曲線
本文
皆さん、おはようございます。時空 解です。

昨日は「不思議な数eの物語」の第10、11章を読みました。この書籍は本当に数学史が正確に記述されている印象を受けます。サイクロイドと言う曲線を聞いた事はあると思いますが、この曲線が歴史的に、誰によってどのように登場してきたのか、それが記述されている書籍にやっと出会えた気分です。まぁ、私が数学史の書籍を若い頃に読んで来なかっただけかも知れませんが、問題自体は時々見かけたものです。

 
「粒子が重力を受けて曲線に沿って転がり落ちるとき、できるだけ短い時間で転がり落ちる曲線を求めよ」
 
この問題は数学史的にも有名な話なのですね。それが良く分かりました。そしてこの問題の答えがサイクロイド曲線だと言う事も、再認識できました。
この問題は「最速降下線問題」と呼ばれ、ヨハン・ベルヌーイが1696年に世に提起して有名になったようです。まだラジオもテレビも、ましてやインターネットも無い時代に、ヨハンは世界中の最も賢そうな数学者にこの問題を投げかけ、「解を見つけるまで6ヵ月待とう」と言ったのだそうです。
( きっと世界中の最も賢そうな数学者に手紙等で問題を送付したのでしょう。投げかけ方に付いては書籍では触れていません )

そして5個の正しい答えが寄せられたそうです。
ニュートン、ライプニッツ、ロピタル、およびベルヌーイ2兄弟(おそらくヤコブ、ニコラウスI)
 
この5個の内にニュートンとライプニッツが入っているところが面白いですよね。やっぱり2人は頭が良いんだなぁ…なんて俗っぽい感想も持ってしまいます。通信機器がまだ無かった時代、手紙が唯一の通信方法だった事が残念でなりません。この5個の答えは今の時代であればネット上のあらゆるサイトに掲載され、多くのアクセス数を獲得したことでしょう。そう考えると本当に面白いです。
また、ベルヌーイには兄弟がいて、その兄弟たちも数学の才能を持っていた事を知る事が出来ました。実は私、ベルヌーイと言う名詞は知っていたのですが、それが一族の姓だとは知りませんでした。歴史的に名を遺すベルヌーイは複数人いたのです。
これは常識ですかねぇ…知らないと恥ずかしいですかね? 汗

 
ともかく、この第11章のメインテーマは対数螺旋曲線です。
ヤコブ・ベルヌーイはその曲線、対数螺旋に魅了された事が良く分かります。それに対数螺旋の不思議な性質に付いても知る事が出来ます。ここの章は数学の学習を進めて行く中で、何度も読み返す価値がある内容でしょう。
章の最後には、こんなお話も載っています。
ヤコブ・ベルヌーイはアルキメデスの伝統に従って、碑文(墓石に刻む文章)に対数螺旋も刻む事を望んだと言う事です。そしてそれは叶えられたのですが…しかし実際に刻まれた螺旋は、対数螺旋ではなくアルキメデス螺旋だったのでした。今でもバーゼルのミュンスター大聖堂の中庭を訪れると、その石碑を見る事が出来るそうです。

 
では今日も1日を始めます。

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