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時空 解 さんの日記

[2017-10] 
 
2017
10月 26
(木)
10:12
書籍「πの歴史」を6章まで読んでみました
本文
皆さん、おはようございます。時空 解です。
 
昨日は風邪気味のせいか数学の学習に集中する気力が無かったので、かわりに書籍「πの歴史」の1章から6章を読んでいました。図書館から借りている文庫本の書籍です。

この書籍は1973年に出版されている新書の復刻版です。復刻されるだけあって、内容は読みごたえのあるものです。πについて書かれている書籍なのですが、人類の文明の発展をπの計算精度を基準に見てゆく視点がまずは面白いです。
加えて、数学書には珍しいと思うのですが、著者の主観が色濃く内容に反映されています。と言って歴史の事実は捻じ曲げられている印象は無く、むしろ今まで誰もが書かなかった本音を語っているようで、ここが一番の特徴ではないかと思えるのです。
インターネット時代の今でこそ、「誰もが語らなかった本音を謡う」と言う事は珍しい事ではなくなっていますが、書籍の初版が1970年8月と言う事を考えると、特筆すべくことだと思います。この点は第2版のまえがきのところにも、著者自身の感想として書かれています。アリストテレスを低能よばわりし、ローマ皇帝をやっつけ、ある人々がむやみに高く評価する体制をせせら笑っているので批判は覚悟していたとの事ですが、この点が世間からむしろ評価された、との事。
私も書籍を読んでみて「へぇ…アリストテレスが残した実績をこんな風に見ている人がいるんだ」とか「ローマ帝国って、気どった殺人者の国と表現するんだ」など、新しい視点を知った次第です。

 
でも、この6章までの中で一番特筆すべきなのは、円と同じ面積をもつ正方形は作図できる?…と言う事でしょう。できないと言うのは「コンパスと定規のみを使って」と言う条件下の基での話と言うことです。
「コンパスと定規のみを使って」と言う縛りはよく数学の作図問題で聞きますよね。でもこれを始めて聞いた時に皆さんはこう思ったりしませんでしたか?「コンパスと定規以外の何かを使ったら、描けるの?」
と。
書籍からはその答えが垣間見れます。うーむ01

 
垣間見れる…ちょっと微妙な言い回しでごまかしましたが、本当に垣間見れると言う表現が正しいと思います。何故かと言うと、書籍の中には答えがドンピシャ書かれているわけではなく、文庫本 第1版の p071、3行目から8行目にその答えが書かれてはいるのですが、その最後の言い回しが
「…ギリシャ時代の幾何学が暗黙のうちに含んでいる法則のもとでは、うまくいかないのでする」
と、否定形で終わります。
この「暗黙のうちに含んでいる法則」がイプシロン-デルタに代表されるように極限の問題に繋がっているとおもうのですが…書籍はこの p071 の続きがクアドラトリックス曲線に繋がって行き、結局は明確に知りたい「コンパスと定規以外の何かを使ったら、描けるの?」が明確化されません。

と言う事で、今の私の数学力では、垣間見れる、程度にしか読み取れなかったのですよね。ううっ
それに、やはり訳本です。ちょっと日本語の文章が読み難い事も事実です。この辺は頭に置いておいてください。書籍「不思議な数 e の物語」ほどちゃんとした訳ではないと言う印象です。

でも、この書籍「πの歴史」はやっぱり優れた書籍だと思います。ユークリッド原論の厳密性についてまでも、πの話から踏み込んで解説がされているのですから。読み込む価値が十分にあります。私は新書版の「πの歴史」を購入して、手元に置いておく事を決めました。
 
では今日も1日を始めます。

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