実数、絶対値、平方根
実数
実数と一言で言っても、その中にはいくつかの分類がある。
循環小数、整数、無理数、有限小数、有理数。
対応する数値例を下に示す。
例) $ \left( \displaystyle \frac{1}{3}=0.333… \right) $
$ \left( \displaystyle \frac{1}{2}=0.5 \right) $
$ \left( \sqrt{2}=1.4142… \right) $
$ \left( 0 \pm 1 \pm 2 \pm 3 … \right) $
この5つの分類の関係を、例と合わせて整理すると、下記のようになる。
\begin{align}
{\color[RGB]{34,34,34}実数}
\begin{cases}
有理数
\begin{cases}
整 数 \displaystyle {\color[RGB]{34,34,34} \left( 0, \pm 1, \pm 2, \pm 3, … \right)}
\\
有限小数 \displaystyle \left( \frac{1}{2}=0.5など\right) {\color[RGB]{34,34,34}分数}
\\
循環小数 \displaystyle \left( \frac{1}{3}=0.333…など\right) {\color[RGB]{34,34,34}分数かつ }{\color[RGB]{34,34,34}無限小数}
\end{cases}
\\
無理数 {\color[RGB]{34,34,34}循環しない無限小数} (\sqrt{2}=1.4142…など) {\color[RGB]{34,34,34}無限小数}
\end{cases}
\end{align}
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絶対値
絶対値記号は、$ 3 $ や $ -3 $ に対して $ \left| 3 \right| $ 、$ \left| -3 \right| $ のように記述する。
実数を範囲とする変数 $ a $ に対して $ \left| a \right| $ と書かれていれば符号は無視をして、非負の値を表す、と言うのが定義である。
従って $ \left| a \right| $ は常に $ \left| a \right| \geqq $ $ 0 $ である。
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上記の意味は、変数 a ( 実数範囲 ) と取り合わせて理解する必要がある。
とくに $ \left| a \right| $ から絶対値記号を取り去る時に注意が必要となる。
・絶対値記号を取り除く前に変数 $ a $ が確定する場合。
たとえば $ \left| 3 \right| = 3 $ 、 $ \left| -3 \right| = 3 $
となることは容易に理解できる。
・絶対値記号を先に取り払った後に、変数 $ a $ が確定する場合。
$ \left| a \right| = a $
と考えがちだが、これは間違いである。
何故ならば
$ \left| a \right| = a $ とした後に $ a $ が $ -3 $ と確定すると
$ {\color[RGB]{255,00,00} \left| -3 \right| = -3} $
が成り立ってしまう結果となるからである。
これは
$ \left| a \right| \geqq 0 $
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と矛盾する。
$ \left| a \right| $ から絶対値を取り払うには、$ a $ の場合分けが必要となる。
$ \left| a \right| $ = $ a $ ( $a \geqq 0$ のとき)
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$ \left| a \right| $ = $ -a $ ( $a \lt 0$ のとき)
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変数 $ a $ ( と言う箱には ) 数文字と共に、符号も入っていることを意識しておく。
平方根
2乗して $ a $ となる数を $ a $ の平方根と言い、根号 $ \sqrt{ } $ で表す。
$ a = 0 $ の平方根は $ 0 $ のみである。
$ a \neq 0 $ の平方根は2つある。
$ a \gt 0 $ のとき $ a $ の2つの平方根は正負の実数であり、
正の平方根は
$ \sqrt{ a } $ と表す。
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負の平方根を表すときは
$ - \sqrt{ a } $ と記す。
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上記はともに2乗して $ a $ となる数なのだから
$ { ( \sqrt{ a } ) }^2 $ = $ a $ 例) $ { ( \sqrt{ 3 } ) }^2 $ = $ 3 $
$ { (- \sqrt{ a } ) }^2 $ = $ a $ 例) $ { (- \sqrt{ 3 } ) }^2 $ = $ {(-1)}^2 \cdot { ( \sqrt{ 3 } ) }^2 $ = $ 3 $
が成り立つ。
ここで$ \sqrt{ a^2 } $ と $ - \sqrt{ a^2 } $ についても押さえておく。
$ a \gt 0 $ なので
$ \sqrt{ a^2 } $ = $ a $ 例) $ \sqrt{ 3^2 } $ = $ \sqrt{ 9 } $ = $ 3 $
$ - \sqrt{ a^2 } $ =
$ -a $
例)$ - \sqrt{ 3^2 } $ =
$ - \sqrt{ 9 } $ =
$ -3 $
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$ a \lt 0 $ のとき $ a $ の2つの平方根は実数の範囲には存在しない。
しかし $ { ( \sqrt{ a } ) }^2 $ や $ \sqrt{ a^2 } $ の形で取り扱う場合があるので押さえておく。
$ { ( \sqrt{ a } ) }^2 $ = $ a $ 例) $ { ( \sqrt{ -3 } ) }^2 $ = $ -3 $
$ { (- \sqrt{ a } ) }^2 $ = $ a $ 例) $ { (- \sqrt{ -3 } ) }^2 $ = $ {(-1)}^2 \cdot { ( \sqrt{ -3 } ) }^2 $ = $ -3 $
である。
$ \sqrt{ a^2 } $ と $ - \sqrt{ a^2 } $ については
$ a \lt 0 $ なので
$ \sqrt{ a^2 } $ = $ -a $ 例) $ \sqrt{ (-3)^2 } $ = $ \sqrt{ 9 } $ = $ 3 $
$ - \sqrt{ a^2 } $ =
$ a $
例)$ - \sqrt{ (-3)^2 } $ =
$ - \sqrt{ 9 } $ =
$ -3 $
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☆ 定義 (Anser 形式) |
集合の要素の個数 |